「Chromeさえあればどこでもコーディングできる」
そう言い切れる人ほど、実は拡張機能をがっつり入れて“自分専用IDEブラウザ”に仕上げています。
この記事では、フロントエンドを学習中の人〜実務バリバリのエンジニアまでガッツリ使える、Chromeのおすすめ拡張機能10選を厳選して紹介します。
- React / Vue のデバッグ
- Reduxの状態タイムトラベル
- Core Web Vitalsのチェック
- アクセシビリティ診断
- デザイン・色・フォントの調査
- JSONレスポンスの整形表示
など、現場感強めの視点で「これ入れてないのは普通に損」というものだけをピックアップしました。
すべて**WPセーフ(4バイト文字や余計な装飾なし)**で、そのままWordPressにコピペできる構成にしてあります。
なぜフロントエンドエンジニアはChrome拡張機能を使うべきか
フロントエンドの仕事は、ざっくり分けると次のような流れになります。
- 要件・デザインを理解する
- HTML / CSS / JavaScript / フレームワークで実装
- デバッグ(バグ潰し)
- パフォーマンス・アクセシビリティ・SEOの調整
- 本番に近い環境での最終チェック
このうち、2〜4の質とスピードを劇的に上げてくれるのがブラウザ拡張機能です。
- DevToolsのタブにフレームワーク専用ツールを追加
- 1クリックで技術スタックを特定
- リロードなしでデザインをその場で試す
- ワンクリックでアクセシビリティの問題点を洗い出す
など、**「あると便利」ではなく「ないとつらい」**レベルの環境が作れます。
今回の「Chrome拡張機能10選」の選定基準
2025年時点の情報を元に、以下の基準で選んでいます。
- フロントエンド実務で今でもよく使われている
- メンテナンスされている、または仕様としてまだ現役
- React / Vue / Redux / パフォーマンス / アクセシビリティ / デザインなど 複数の観点をカバーできる
- 入れておくと学習効率も上がる
また、単なる「紹介」ではなく、
- どういう場面で刺さるか
- どんなワークフローで使うと効くか
- 現場でのちょっとしたテクニック
まで踏み込んで解説していきます。
Chromeのおすすめ拡張機能10選 – フロントエンド実務目線
1. React Developer Tools – React案件の必需品
Reactを触るなら絶対入れておきたい拡張機能がこれ。
React Developer Tools は、Reactコンポーネントの階層を視覚的に確認できるDevTools拡張で、Chrome DevTools に「Components」と「Profiler」のタブを追加してくれます。
何が便利か
- コンポーネントツリーが丸見えになる
- 選択したコンポーネントの
- props
- state
- hooks をその場で確認・編集できる
- Profilerタブでどのコンポーネントが何度も再レンダリングしているかを可視化
特に実務で効くのは、**「なぜこのコンポーネントだけ無駄に再レンダリングされるのか」**を探るとき。
Profilerでレンダリングの回数を確認しつつ、propsの変化を追うことで、
useMemo / useCallback / React.memo の最適化ポイントが見えてきます。
学習者にとってのメリット
チュートリアルだけだと「Reactが何をやっているのか」ふんわりしがちですが、
- 自分の書いたコンポーネントツリーを眺める
- props と state の実際の流れを見る
というだけで、Reactの概念理解がかなり進みます。
2. Vue.js devtools – Vue 2 / 3 両対応の相棒
Vue案件なら真っ先に入れるべき拡張機能が Vue.js devtools。
Chrome DevTools に Vue専用のタブを追加し、コンポーネントや状態を可視化してくれます。
特徴
- Vue 2 / Vue 3 両方に対応
- コンポーネントツリーの可視化
- props / data / computed / Vuex / Pinia の状態が一覧で確認できる
- パフォーマンスツールでレンダリングの状況もチェック可能
特に Vuex / Pinia を使った状態管理では、
- どのアクションがいつ呼ばれたか
- ミューテーションやステートの変化
をワンクリックで追えるので、「あれ、このフラグどこでtrueになってる?」という迷子状態から救ってくれます。
デザイナーとの連携にも効く
Vueコンポーネントを使っているデザインパターンを、
devtoolsで確認しながら Figma やデザインカンプと照合すると、
- コンポーネントの再利用状況
- 同じUIパターンを別ページでどう使っているか
も把握しやすくなります。
3. Redux DevTools – 状態管理の「タイムマシン」
Reactや他のライブラリでReduxや類似のFluxアーキテクチャを使っているなら、Redux DevTools はほぼ必須です。
核となる機能
- すべてのアクションの履歴を時系列で表示
- 特定のアクション前後の state を比較
- 「タイムトラベルデバッグ」で一つ前の状態に戻す
- Redux以外の state ライブラリにも対応可能
フォームのバリデーションやウィザード形式の画面など、
状態遷移が複雑なUIほど恩恵が大きくなります。
「ユーザーがこのボタンを押したあと、なぜかこのフラグだけfalseになる」
というパターンでも、Redux DevToolsを眺めながら、
- どのアクションが発火して
- どの reducer が
- どのプロパティを変更したのか
を一つずつ追うことで、原因に辿り着きやすくなります。
学習段階でも
「アクション → reducer → state更新」という流れを体感できるので、
Reduxの理解が一気に深まります。
4. Web Vitals – Core Web Vitals をブラウザ上で体感
**Core Web Vitals(LCP / CLS / INPなど)**を、そのページを見ながらリアルタイムで計測してくれるのが Web Vitals 拡張です。
ただし、2025年に入ってからは、
- Chrome DevTools の Performanceパネルに機能が統合され
- スタンドアロンの拡張機能としてのサポートは終了
というフェーズに入っています。
とはいえ、Core Web Vitalsを意識したことがない人が、まず感覚を掴むという意味では、拡張機能型は今でも非常に分かりやすいです。
どう役立つか
- LCP(Largest Contentful Paint)がどの要素なのか一発で分かる
- スクロールやアニメーションでCLSがどれくらい動いているかを確認
- 「このSPAの初回ロード、実際どれくらい体感遅いの?」を数値で把握
学習者の場合は、
- 自分で作ったLPやポートフォリオサイトを開く
- Web Vitals で計測
- 画像最適化 / lazy-load / CSS削減などを試す
- 指標がどう変わるか確認
というループを回すだけでも、パフォーマンス感覚がかなり鍛えられます。
実務なら、
クライアントに「Core Web Vitalsの改善状況」を視覚的に説明する際の補助ツールとしても使えます。
5. axe DevTools – アクセシビリティチェックの第一歩
アクセシビリティ対応を本気でやるなら、まずこれを入れるべき、というレベルの定番が axe DevTools。
主な特徴
- DevToolsパネルからワンクリックでアクセシビリティ診断を実行
- WCAGに準拠したルールセットでチェック
- 問題箇所がどの要素かをハイライト表示
- 各問題に対する具体的な改善方法の説明付き
特にありがたいのが、
- 「こんな問題があります」 だけでなく、
- 「どう直せばよいか」のガイド付き
で表示してくれる点です。
実務での使い方
- LPやコーポレートサイトの最終チェック
- デザインリニューアル後のアクセシビリティ確認
- 大規模SPAのUIコンポーネントの定期チェック
「まずは自社サイトのメイン導線だけでもaxeで洗う」
というだけでも、色覚多様性やキーボード操作ユーザーに優しいサイトへ確実に近づきます。
アクセシビリティ学習の入口としても、とても優秀な拡張機能です。
6. Wappalyzer – 気になるあのサイトの技術スタックを一瞬で調査
「このサイト、何のCMSで動いてるんだろう?」
「フロントはReact?Next.js?それともVue?」
そういう時に1クリックで判明させてくれるのが、Wappalyzerです。
できること
- 利用している
- CMS(WordPress / Drupal など)
- JavaScriptフレームワーク
- 分析ツール
- CDN
- マーケティングツール などを一覧表示
- 1000種類以上の技術をカテゴリー別に検出
なぜフロントエンドに効くのか
- 気になる有名サービスのフロント技術を調査
- 提案資料や競合調査資料に技術構成の例として引用
- 「このUIいいな」と思ったサイトの裏側の構成を把握
学習中の方にとっても、
- 「自分が勉強しているフレームワークが、どのサービスで使われているか」
- 「実務の現場でどんなツールが使われているか」
が見えてくるので、モチベーションアップにもつながります。
7. VisBug – デザイナーも泣いて喜ぶライブ編集ツール
VisBug は、ブラウザ上で直接要素をドラッグしたり編集したりできるオープンソースのデザインデバッグツールです。
何ができる?
- 要素をドラッグして位置を微調整
- インラインでテキスト変更
- マージン / パディング / アライメントの視覚的確認
- グリッド・ガイドラインをオーバーレイ
- 要素のコピー&ペースト
つまり、
「Figmaを開き直さなくても、その場でブラウザ上でレイアウトを試す」
ことができるイメージです。
どんな場面で強いか
- デザイナーとの打ち合わせ
- クライアントに画面共有しながらラフにレイアウト案を試す
- 既存サイトの「ちょっとだけ余白増やしたらどう見える?」を即試す
もちろんVisBug自体は本番のCSSを書き換えるわけではないので、
最終的にはコード側に反映する必要がありますが、
**「試す→感覚を掴む→コードに落とす」**というサイクルが高速化するのは大きなメリットです。
8. ColorZilla – カラー設計の小さな巨人
デザイン寄りのフロントエンドならほぼ必須なのが、ColorZilla。
カラーピッカー・スポイト・グラデーション生成などがまとまった色関連の拡張機能です。
主な機能
- ブラウザ上の任意のピクセルから色をスポイト
- 取得した色を HEX / RGB / HSL などでコピー
- グラデーションジェネレーターで CSS グラデーションを生成
- カラーヒストリー機能で最近使った色を再利用
実務での便利ポイント
- 既存サイトのカラーを拾ってデザインガイドにまとめる
- デザイナーからもらったデザインカンプに合わせて色を合わせる
- ちょっとした修正案件で、色コードをいちいちFigmaからコピーしなくても済む
「なんとなく #333 でいっか」から卒業し、
実際のデザインに合わせた色設計ができるようになります。
9. WhatFont – そのフォントなに?を一瞬で解決
「このサイトの見出しフォントかっこいいな」と思った瞬間、
マウスオーバーするだけでフォント情報を表示してくれるのが WhatFont です。
できること
- テキストにカーソルを合わせると
- フォント名
- サイズ
- 行間
- 色 などがポップアップで表示
- Typekit(Adobe Fonts)や Google Fonts にも対応
どんな時に使うか
- 気になるサイトのタイポグラフィを研究
- 自分の作るサイトのフォント選定の参考に
- 提案資料で「このサイトのようなフォント感で」と共有
実務では、
「ブランド側がすでに使っているフォントを調べる → デザインに取り入れる」
というブランディング上の一貫性を保つ作業にも役立ちます。
10. JSON Viewer – APIレスポンスを読みやすく、美しく
API開発やフロントエンドとバックエンドの連携では、
JSONを見る機会がとにかく多いですよね。
JSON Viewer は、ブラウザで開いたJSONを
- ツリー表示
- 折りたたみ
- シンタックスハイライト
してくれる拡張機能です。
便利なポイント
- ネストが深いJSONでも構造が一目で分かる
- 開閉しながら必要な部分だけを追える
- 生の文字列より圧倒的に読みやすい
学習〜実務での活用例
- REST API / GraphQLレスポンスを理解する
- バックエンド側の仕様確認
- バグ報告時に「どのキーにどんな値が入っているか」をスクショで共有
また、JSONフォーマットに慣れることで、
TypeScriptの型定義やZodスキーマの設計もやりやすくなります。
実務フロー別「この組み合わせで入れておくと幸せ」セット
ここからは、用途別に「この拡張機能をまとめて入れておくと強い」組み合わせ例をいくつか紹介します。
A. React案件セット
- React Developer Tools
- Redux DevTools
- Web Vitals(+DevToolsのPerformanceパネル)
- JSON Viewer
このセットを入れておくと、
- コンポーネント構造の確認
- 状態遷移のデバッグ
- パフォーマンスの初期チェック
- APIレスポンスの確認
が一気に楽になります。
B. Vue / SPA案件セット
- Vue.js devtools
- Web Vitals
- axe DevTools
- JSON Viewer
Vueの場合は、ルーティングや状態管理との連携がやや複雑になりがちなので、
devtoolsでコンポーネントツリーとストアの状態をしっかり追いながら、
アクセシビリティとパフォーマンスも並行して見るとバランスが良いです。
C. デザイン・フロントの橋渡しセット
- VisBug
- ColorZilla
- WhatFont
デザイナーやディレクターとのやりとりが多い人には、
この3つがあるだけでコミュニケーションがかなりスムーズになります。
- ブラウザ上でレイアウトをその場で調整(VisBug)
- 実際の色をスポイトしてデザインガイドに落とす(ColorZilla)
- 既存サイトのフォント情報を調査(WhatFont)
「Figma開いてキャプチャ撮って…」という往復を減らし、
打ち合わせの場でそのまま検証できるのが強みです。
D. 調査・リサーチセット
- Wappalyzer
- WhatFont
- ColorZilla
競合調査や「このサイトみたいな雰囲気で」と言われる案件では、
- 技術スタック(Wappalyzer)
- フォント(WhatFont)
- カラー(ColorZilla)
をセットで調べることで、
「言語化しにくい“雰囲気”を具体的な要素に分解」できます。
拡張機能を入れすぎないための注意点
便利だからと言って、拡張機能を入れすぎると
- ブラウザの起動が重くなる
- DevToolsの表示がゴチャゴチャする
- まれに挙動が干渉してバグに見える挙動になる
といったデメリットもあります。
1. 「常時使うもの」と「たまに使うもの」を分ける
- 毎日使うもの
- React / Vue DevTools
- Redux DevTools
- JSON Viewer
- 週に数回〜月数回で良いもの
- Wappalyzer
- VisBug
- Web Vitals
といったように、自分のワークフローに合わせて
**「常駐させるもの」と「必要なときだけONにするもの」**を分けましょう。
2. 無駄に権限を要求する拡張には注意
Chromeウェブストアには似たような拡張が多くありますが、
- 不自然に多くの権限を要求する
- レビューが極端に少ない/怪しい
- 更新がずっと止まっている
といったものは避けるのが無難です。
今回紹介したものは、
公式ドキュメントや有名メディアでも紹介されている、比較的信頼度の高いものを中心に選んでいます。
関連トピック:Chrome DevToolsそのものも極めよう
拡張機能は強力ですが、
土台にあるのはChrome DevToolsそのものです。
- ElementsパネルでDOMとCSSを確認・編集
- Networkパネルでリクエストやキャッシュ状況をチェック
- Performanceパネルで描画・スクリプトのボトルネックを分析
- LighthouseレポートでパフォーマンスやSEOの自動診断
これらの基本的な使い方に慣れてから拡張機能を足していくと、
「DevToolsのこの情報が物足りないから、この拡張で補おう」
といった戦略的な使い方ができるようになります。
これからChrome拡張機能を入れる人へのロードマップ
最後に、まだあまり拡張機能を使っていない方向けに、
「この順番で入れていくとスムーズ」というステップをまとめます。
ステップ1:デバッグの基盤を整える
- React Developer Tools または Vue.js devtools
- Redux DevTools(Reduxを使う場合)
- JSON Viewer
まずは、デバッグしやすい環境を整えるところから始めます。
ステップ2:品質を上げるツールを足す
- Web Vitals(+DevToolsのPerformanceパネル)
- axe DevTools
Core Web Vitals とアクセシビリティを意識することで、
「とりあえず動くコード」から
**「ユーザー体験まで考えたコード」**へ一段レベルアップします。
ステップ3:デザイン・リサーチ系で引き出しを増やす
- ColorZilla
- WhatFont
- VisBug
- Wappalyzer
ここまで来ると、「このサイトいいな」と思った時に、
色・フォント・レイアウト・技術スタックまでセットで盗む(学ぶ)
ことができるようになります。
まとめ:Chrome拡張機能は「小さな投資で大きなリターン」が返ってくる
今回紹介した10個の拡張機能は、どれも
- 導入コストは数分
- 効果は毎日の開発時間全体
に効いてくるものばかりです。
もう一度おさらいすると、
- React Developer Tools
- Vue.js devtools
- Redux DevTools
- Web Vitals
- axe DevTools
- Wappalyzer
- VisBug
- ColorZilla
- WhatFont
- JSON Viewer
全部入れる必要はありません。
まずは自分の案件・学習スタイルに合いそうなものを1〜3個だけ試し、
「これは手放せない」と思ったものだけ常用していくのがおすすめです。
そして、慣れてきたら
- Chrome DevToolsの使い方を深掘り
- Core Web Vitals やアクセシビリティの勉強
- 他ブラウザ(Edge / Firefox)の開発ツールとの比較
といった形で、**「ブラウザを使いこなすエンジニア」**へステップアップしていきましょう。
拡張機能は、あくまであなたのスキルを引き出すための道具です。
うまく使いこなせば、学習速度も実務の生産性も、笑えるくらい変わります。
この機会に、あなたのChromeも一気に“開発者仕様”にチューニングしてみてください。
